長浜の「アタラシイ」を紹介する第4弾は、長浜初の子育て支援カフェLOCOを平成27年5月にオープンした宮本麻里さん、桐畑裕子さんの登場です。

「子育てママが気軽に集まれる場所」の必要性を痛感

私たちは結婚後、主人の実家のある長浜市余呉町に住まいを持ち、お互いの主人が同級生、子供の年齢が同じということで親しくなりました。

子育て中は近くに家族や友人がいる環境であっても、些細なことで落ち込んだり、戸惑ったり、何でもないようなことを心配したり・・・そんな日々の連続でした。そんな中、余呉の未就園児サークルの活動を通して、同じ悩みを持つ母親同士が気軽に集まれる場所があることの大切さを実感しました。

しかし、小さな子供が一緒に行くことのできる場所には制限があります。子供が泣いたり騒いだりしても迷惑にならなくて、授乳やオムツ替えができる設備があって、親子で気兼ねなく食事ができて、行きたいと思ったらすぐに行ける・・・そんな場所があったらいいな、そんな場所を作りたいなという想いを何とかカタチにできないかと考え始めました。

長浜市役所への相談をきっかけに、様々な支援を受け施設オープンへ

私たちはまず、長浜市役所を訪問し、「子育て中のママたちが子どもと一緒に気軽に行けて、ゆっくり食事ができる場所を作りたい」という想いを伝えました。

そこで、長浜曳山祭りの曳山のひとつである諌皷山の練習所として使用されている「御堂前町家」を紹介していただきました。

ちょうどリフォームされるタイミングであったため、私たちの要望を取り入れていただき、授乳スペースやオムツ替え設備などを整えていただくことができ、この場所を時間借りする形で、子育て応援カフェをオープンすることを決めました。

それからは、ながはま・こほく創業塾を受講して創業に必要な知識を学んだり、長浜バイオインキュベーションセンターへ相談に伺って個別支援を受けたりと、より具体的にどんなお店にしていきたいのか考え動きました。

資金の面では、長浜市の補助金やクラウドファンディングを活用することができ、また、市内の企業様からはお店で使うテーブルや食器を提供いただくなど、長浜市の様々な方からご支援いただきました。最初は、どうやって想いを実現していったらいいのか不安や迷いもありましたが、多くの方々の力を借りて、オープンまでたどり着くことができました。とても感謝しています。

ママに親しまれるコミュニティカフェとして、内容を充実中

オープンから3ヶ月が経ちました。全てが思っていた通りとはいきませんが、まずまず順調なスタートです。長浜市内だけでなく、近隣の市からお越しになるお客様、リピーターも増えてきました。お客様からは「こんな場所が欲しかった」という感想をいただき、この店を始めてよかったと思います。

お店は、カフェとして利用していただけるのはもちろん、ヨガやエクササイズ、ベビーマッサージ、英語や音楽など、親子で楽しめる教室も開催しています。教室の講師も皆さん、子育て中のママたちです。

結婚や出産で仕事から離れてしまったママたちの資格や特技を活かせる場所になりたいと思っています。手作りアクセサリーなどを販売するスペースもあり、好きなことを仕事にしたい方の第一歩を応援しています。

また、子育て中の悩みを保健師や助産師などの専門家に相談できる時間も設けています。

子育て中は毎日不安や心配がつきものです。カフェに来た時間の中で、気軽に専門家に相談していただいて、日々のちょっとした悩みや不安を溜めこむことなく、前向きに子育てを楽しんでほしいと思っています。

お客様がどのような気持ちでこの場所を利用いただいているのか、その気持ちを共有させていただきながら、お店づくりをしていきたいです。

子育ての悩みを和らげ、親子がずっと笑顔いられるように

子供と一緒に過ごす時間は、子供の成長を感じ、子供との絆を深めてくれる貴重でかけがえのない時間です。しかし、子育てに一生懸命になるあまり、思うようにいかない事に不安や不満を感じたり、社会とのつながりが希薄になったように感じたりと、楽しいはずの子育てがストレスになってしまうことがあります。

子育て応援カフェLOCOは、そんなちょっと落ち込んでしまった気持ちが少し軽くなるようなささやかな息抜きを提供する場所です。

まだまだスタートしたばかりですが、これからはもっと内容を充実させて、子育てに関することならLOCOと言っていただけるように頑張っていきます。

純粋に子育てを楽しんでほしいから、親子が笑顔でいられる場所づくりをずっと続けていきます。