ビワマスの漁

ビワマス漁は、琵琶湖で6月から9月にかけて刺網とよばれる縦8m、横32mくらいのカーテン状の網を使う固定刺網漁で行われます。北湖では、琵琶湖に浮かぶ「竹生島」周辺の水深が最もあり、よい漁場といえます。
ビワマスは、冷たい水が大好きで、アユが好物です。6月頃になると、琵琶湖表層の水温は上昇しますが、水深20mくらいのところに水温躍層(やくそう)という急激に温度の下がる層ができます。ビワマスは、この躍層より上を泳ぐアユを食べようと集まってくるため、漁師はこの層に刺網を仕掛けます。
しかし、仕掛ける深さや向きが大事で、数cmでも上か下を泳いでいたり、また網の向きと並行して泳いでいたら網にかかりません。天気や地形から水の流れを読んだり、アユの動きを参考にしてビワマスを狙うのです。

冬は、琵琶湖全体の水温が下がることからビワマスの泳ぐ層が決まらず、ビワマス漁は基本的に行いません。
また、夏でもお月さまが半月以上になると、水面から10m下ぐらいまで光が入り、ビワマスに網が見えるのか、全く獲れなくなります。
このように、ビワマス漁は、自然条件に加え、漁師の経験や腕がいるため、獲れる量も限られています。
こうして苦労して獲れたビワマスは、大変貴重で「幻の魚」と言われてもおかしくない魚で、美味なのは言うまでもありませんが、その中でも極上のものがあり、ビワマスの姿を見ればわかるそうです。極上ビワマスは売らずに漁師が自分へのご褒美として食べてしまうほどのものなのです。